2月15日の日経平均株価が約30年半ぶりに3万円を突破した。その要因の一つである上場企業の業績上方修正の状況はどうなっているのか。帝国データバンクが行った最新の調査結果とともに解説する。(帝国データバンク情報部 阿部成伸)
2月に発表された
上方修正は313回
2月15日、約30年半ぶりに日経平均株価が3万円を超えた。その要因の一つが「上場企業の相次ぐ業績の上方修正」とされているが、コロナ禍でこれまで実際に業績修正の発表を行ってきた上場企業はどれくらい存在し、その内容にはどのような傾向があったのだろうか。
帝国データバンクは、3月を決算月とする上場企業のなかから、適時開示、決算短信資料を参考に、これまで2021年3月期の業績修正を行った企業をピックアップ。2020年3月期の業績発表資料(決算短信)に記載された2021年3月期の年売上高(予想)とその後発表された業績修正資料に記載された年売上高を比較(原則として連結決算の数値で比較)。年売上高が増加した場合は「上方修正」、減少した場合は「下方修正」としてカウント(複数回にわたり業績修正を発表している場合は最新の数値で比較)したほか、発表時期や市場別、業種別について調べた。