石津氏は「文房具はデジタル機器の仕事や勉強をサポートする存在になるはず」と予想する。リモートワークの普及は、文房具業界に変革をもたらしているようだ。

 そこで今回は、石津氏おすすめの最新リモート文房具について、メーカーごとに聞いた。

リモートワークの
不便を解決する「クツワ」

「ボード部分には紙を挟むマグネットがついていて、バインダーとしても使えて、マグネットがつくデスクなら本体を貼り付けられます。かなり多機能なバッグインバッグです」タブラ マグネットバインダー/本体価格:1800円+税「ボード部分には紙を挟むマグネットがついていて、バインダーとしても使えて、マグネットがつくデスクなら本体を貼り付けられます。かなり多機能なバッグインバッグです」タブラ マグネットバインダー/本体価格:1800円+税 撮影:清談社/画像提供:クツワ

 ノートパソコンや筆記具など、外でのリモートワークはどうしても荷物が増えがち。老舗文房具メーカー・クツワでは、そんなリモートワークの悩みを解消する2つのバッグインバッグを3月に発売した。

「ひとつは若手開発者の実体験から生まれた商品、ボード型バッグインバッグ『タブラ』。リュックの不満を解消する、薄くて軽いバッグインバッグです。バッグの一部がプラスチックボードになっているので、立てたままリュックに入れられます。小さなポケットもたくさんついていて収納力が高く、イヤホンやメモ帳を入れて、ファイル部分にはA4サイズの書類を曲げずに保管できます」

 リュック使用時の小さなストレスが解消できるタブラ。この商品は、発売前から大きな反響を呼んでいるという。

「Makuake」での反響はメーカーも予想していなかったとか「Makuake」での反響はメーカーも予想していなかったとか 画像提供:クツワ 拡大画像表示

「じつは、昨年秋に同社がクラウドファンディングサイト『Makuake』にタブラのプロジェクトを立ち上げたところ、支援者が殺到してすぐにプロジェクトを達成しました。最近は、メーカーがエンドユーザーにリサーチするためにクラウドファンディングを使う例が増えています。文房具に限らず、新たなマーケティングのカタチとしてクラウドファンディングが定着するかもしれません」

 ふたつめの商品はタブラと同じく「Makuake」で人気を集めた、クツワの「パーソナルスポット」。パーソナルスポットは、その名の通り場所を選ばずにパーソナルスペースを確保できるバッグインバッグだ。

「オープンスペースでリモート会議に参加するときも便利です。また、本体に取っ手がついていてそのまま持ち運べるので、場所異動もスムーズです」(石津氏)パーソナルスポット/本体価格4300円+税「オープンスペースでリモート会議に参加するときも便利です。また、本体に取っ手がついていてそのまま持ち運べるので、場所異動もスムーズです」(石津氏)パーソナルスポット/本体価格4300円+税 撮影:清談社

「パーソナルスポットに収納されているパネルを組み立てると、簡易パーティションになります。カフェで作業するときに周囲の視線を防いだり、パーティションのポケットにスマホやケーブルが収納できたり、リモートワーク中の整理整頓がしやすいのが特徴です」

 同社ではバッグインバッグのほかにも、倒れないスタンドペンケース「エアピタ」を発売してヒットにつなげるなど“攻め”の姿勢で商品を展開している、と石津氏。

「多くの文房具メーカーがリモートワークという新しい働き方に対して“様子見”をするなか、クツワさんは積極的に新商品を発売しています。若手も多く活躍している企業なので、これからもおもしろい商品が登場するはずです」

 メーカーのチャレンジ精神は、変革期にこそ発揮されるのかもしれない。