コロナ禍から企業が復活するのは一体、いつになるのだろうか。上場100社超、30業界を上回る月次業績データをつぶさに見ると、企業の再起力において明暗がはっきりと分かれている。前年同期と比べた月次業績データの推移を基に、「嵐」から「快晴」まで6つの天気図で各社がいま置かれた状況を明らかにする連載「コロナで明暗!【月次版】業界天気図」。今回は、3月度のファッションビル編だ。
パルコとマルイ、1年超ぶりの「前年実績超え」でも
苦境から抜け出せない理由
ファッションビルの主要2社が発表した3月度の月次業績データは、以下の結果となった。
パルコ(J.フロント リテイリング)のテナント既存店取扱高は、前年同月比104.9%(4.9%増)、マルイ(丸井グループ)の小売取扱高は同117.2%(17.2%増)だった。
両社とも1年超ぶりに前年実績を超えたのだが、素直には喜べない状況にある。