コロナ禍から企業が復活するのは一体、いつになるのだろうか。上場100社超、30業界を上回る月次業績データをつぶさに見ると、企業の再起力において明暗がはっきりと分かれている。前年同期と比べた月次業績データの推移を基に、「嵐」から「快晴」まで6つの天気図で各社がいま置かれた状況を明らかにする連載「コロナで明暗!【月次版】業界天気図」。今回は2021年3月度の総合スーパー編だ。
ドンキとユニー、3月売上高のコロナ前比較で
グループ企業2社に格差の理由
総合スーパーの主要5社が発表した3月度の月次業績データ(既存店売上高)は、以下の結果となった。
イオンリテール(イオン)の既存店売上高は、前年同月比101.9%(1.9%増)、イトーヨーカ堂(セブン&アイホールディングス〈HD〉)は同102.2%(2.2%増)、ドン・キホーテ(パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス〈HD〉)は同95.4%(4.6%減)、ユニー(パン・パシフィック・インターナショナルHD)は同98.8%(1.2%減)、イズミは同102.0%(2.0%増)だった。
イオン、イトーヨーカ堂、イズミの3社は前年実績を超えた一方で、パン・パシフィック・インターナショナルHDが運営するドン・キホーテとユニーの2社は前年実績に届かなかった。
しかし、今回前年実績を超えたイオン、イトーヨーカ堂、イズミの業績を時系列で確認すると、決して安泰といえる状況ではなく、注意が必要だ。詳細を確認していこう。