忙しい人にこそ、不動産投資は向いている
広瀬 不動産の管理って、私も管理会社に任せちゃっていて、任せちゃうと特に何もすることがないんですよね。毎月一回管理会社から家賃明細が来て、その入金チェックするだけじゃないですか。特に何もなければ、自分で動く必要もないし、それに時間が割かれることもない。だから、忙しい人にこそ向いている投資ですよね。
上田 忙しくて、取得の時だけは頑張りたいんだけど、そこから後は放置したいっていう方には、すごく向いてますよね。
広瀬 それこそ上田さんが留学されてる時に、アメリカにいながら遠隔指示で物件を建てたみたいなこともできちゃうじゃないですか。
上田 そうですね。実際にできたので逆にびっくりしました。
広瀬 上田さんみたいにずっと向こうにいながら、というのはなかなか厳しいでしょうけど。
上田 いやでも、そのためにわざわざ住民票を置いて、日本の確定申告をちゃんとやって、住民税も払い続けたっていう、下準備はしていました(笑)。けっこう細かいノウハウなんですけど、たとえば商社の方で海外赴任される時に、海外に住民票を置かずに日本に置いておくと、多分それができると思うんですよ。それだったら日本にいることになってるから、日本の銀行からもちゃんと融資が付けられるし、海外赴任だから、おそらくかなり給料の現地手当があるでしょうから、それは一つお勧めしたい手法ではありますね。
広瀬 なるほど。
上田 広瀬さんは、中長期的にはこれから、どんなことをされたいんですか?
広瀬 私たち今、会社でマンションの一部屋を買って、リノベーションをして売るということをやっています。リノベーション工事を受注するとか、そういうこともやっていて、中古市場でマンションが今いっぱいある状態で、それを再生利用するっていうような、そういう事業に力を入れています。
上田 なるほどですね。中古のワンルームを?
広瀬 中古の再生みたいなことですね。ワンルームはやらないですが、1棟も区分所有も含めて、そういう目線で取り組んでいるんですけど。
上田 中古の再生をして、その売り先というのはエンドというか、実需の方ですか?
広瀬 マンションは実需ですね。
上田 そういう方々だと、すごい喜ばれるんじゃないですか? 古いマンションがリノベーションされて、すごいきれいになったら。
広瀬 はい。ただ、いじれない部分とかで、古いものが残っちゃったりするのもある、たとえば窓とか桟とかの共有部分はいじれないので。フルリノベーションしたから新築をイメージして見に来られるお客さんは、ちょっとイメージと違うねってなっちゃうんですけど。それ以外のところ、例えば水回りとかほんと新築同然様にできちゃう。今後は、上田さんにアイデアをもらいながら、面白い部屋を作っていければよいかなと思っています。
上田 はい。もちろんです。本日は、どうもありがとうございました。
広瀬 こちらこそ、どうもありがとうございました。
おわり
→第1回 生き残れる投資家は、自分なりの得意分野を武器にして「Creating α」を生み出す
→第2回 リーマンショック後の買い場の時期に、いい物件を買えた投資家と買えない投資家を分けたものとは?
→第3回 コロナの影響で、不動産業界に顕著に起きている消費者ニーズのある変化とは?
(撮影・石郷友仁 構成・編集部)