決算報Photo by Takahiro Tanoue

2021年3月期決算において、三菱UFJフィナンシャル・グループ(FG)が最終利益で三井住友フィナンシャルグループを追い抜き、業界首位に返り咲いた。このタイミングで三菱UFJFGは、過去最高水準の「純利益1兆円」を目標に掲げたが、幸先の良くないスタートとなり、亀澤宏規社長は危機感をあらわにする。(ダイヤモンド編集部・田上貴大)

三菱UFJが三井住友を下し王座奪還
掲げた3年後の最終利益「1兆円」計画

「国内収益基盤の徹底強化、それからグローバル事業の強靭化を進め、安定的に1兆円以上の親会社株主純利益を稼ぐ金融グループを目指していく」――。

 王座陥落から1年。2021年3月期決算で業界首位に返り咲いた三菱UFJフィナンシャル・グループ(FG)の亀澤宏規社長が、新たな“野望”を宣言した。

 三菱UFJFGは長らく銀行界の王座に鎮座していたが、直近2期の決算において、競合の三井住友フィナンシャルグループと抜いた抜かれたの首位攻防戦を繰り広げた。