小学館から、「日本短編漫画傑作集」が刊行予定だという。しかし、これがツイッター上で物議を醸している。発端は編集者が「今回は少女漫画は入りません」とツイートしたことだった。(フリーライター 鎌田和歌)
「日本短編漫画傑作集」に「少女漫画は入りません」
「今回は、少年、青年漫画なんです。少女漫画は入りません」
という、ある男性編集者による、不用意なツイートに批判が集まっている。
事の発端は5月23日の夜にツイッター上で、あるユーザーが次のようにつぶやいたことだった。
「日本短編漫画傑作集‼︎楽しみ&買う&それはそれとして選者が全員男性って意味わからん!!!」
このユーザーは続けて、「他の分野はさておいても、マンガってジャンルにおいて、女性の選者の目線なしでは、『日本』の傑作集を謳うものとして、かなり漏れがあるのでは、と思うのが普通だと思うし、ましてや古くから女性作家のマンガの方が、長編より短編の割合が多いのは確実なので、この人選はちょっと残念だ」ともツイートしていた。
「日本短編漫画」と銘打っているのに、実際の中身は「少年・青年漫画」のみ。しかし、「少年・青年漫画編」などのサブタイトルも入っていない上に、選者が男性だけであることについて、根拠を示しながら「ちょっと残念」と控えめに表現した穏当なツイートであると、個人的には感じた。
これにリプライで応じたのが、出版社「フリースタイル」(東京都世田谷区)の代表・吉田保氏。どうやら、「日本短編漫画傑作集」制作の関係者らしく、冒頭の引用のように、「今回は、少年、青年漫画なんです。少女漫画は入りません」とツイートしたわけだ。