やりたいことがあるけど、挑戦する勇気がない。いまの自分に必要とは思えないけど、手放して後悔したらどうしよう……。人生の岐路に立たされたとき、執着心や過去の栄光、ステータスを捨てられず、決断できないという人も多いのではないだろうか。
そんな悩みを解決するコツを、「歩くパワースポット」と呼ばれた強運の持ち主、湘南乃風・SHOCK EYEさんに聞く機会をいただいた。人気占い師のゲッターズ飯田さんから「数万人のなかで1、2位を争うほどの強運」と言われる彼は、「運は考え方で強くなる」と語る。今回は、そんな彼の「運の磨き方」をまとめた『SHOCK EYEの強運思考』の発売を記念し、特別インタビューを実施。つねに自分の選んだ道を信じ、運を味方につけて前に進むためには、どんな行動をとればいいのだろうか。(取材・構成/川代紗生、撮影/疋田千里、撮影協力/穏田神社

「本当にこの道でいいのかな」人生の岐路で後悔しないための見極め方

損得勘定が執着心を強くする

──本のなかで、「過去を断ち切る」「執着を捨てる」「退路を断つ」というキーワードがとくに印象的でした。でも、過去の成功体験や他人・モノへの執着を手放すには、どうしても恐怖や不安が伴いますよね。

SHOCK EYE:過去を断ち切るのが苦手な人はいると思います。

──もう自分には必要ないと薄々感じつつも、「後悔したらどうしよう」と迷ってしまう、手放す踏ん切りがつかない、という人も多いと思います。

SHOCK EYE:手放すことができないのは、全部、損得勘定で考えているからではないでしょうか? 直感では「これはもう自分には必要ない」とわかっているのに、それでも「本当に手放していいのかな」と迷ってしまうのは、「捨てたら損するんじゃないか」「他の人はこれをほしがっているのに」と、他人の価値観が邪魔をするからだと思います。

 でも、他人にとって得なことが自分にとっても得だとはかぎらないです。

「本当にこの道でいいのかな」人生の岐路で後悔しないための見極め方湘南乃風 SHOCK EYE
1976年神奈川県生まれ。RED RICE、若旦那、HAN-KUNと共に「湘南乃風」を結成。ヒット曲「純恋歌」「睡蓮花」は幅広い世代で歌い継がれている。プロデューサーとしても、ハロー!プロジェクト、ジャニーズWEST、YouTuberのフィッシャーズなどへの楽曲提供を行う。近年では、インスタグラム上で会員限定のコンテンツ「Shrinegram」を運営するなど、音楽以外でも幅広い活動を行っている。著書に『歩くパワースポットと呼ばれた僕の大切にしている小さな習慣』『歩くパワースポットと呼ばれた僕の大切にしている運気アップの習慣』(共に講談社)がある。

「もったいない」と思うものこそ人にあげる

──損得勘定で考えてしまう思考のクセをなくすには、どうしていますか。

SHOCK EYE:僕はほしい人にそれをあげます。本音では「手放したい」と思っているものがあるとして、他人がほしがっているのを見ると、なんだか捨てるのはもったいないような気がしてくるんです。だから、手放すべきかどうか葛藤が続いてしまう。

 そういうときにすべき行動はひとつで、物理的に手渡せる「モノ」の場合は、ほしがっている人にあげることがいいと思います。

 僕はよくやるんですよ。もう着ないけど高価だったり、お気に入りだったり、捨てるのがもったいないなあ、と思う洋服なんかは、スタッフや後輩にあげます。そうすると、相手も喜んでくれるし、僕自身も「いいことしたな、よかったな」という気持ちになれるんです。