片づかない家の大半は、ベッドではなく布団で寝ている
――今回の本に「片づかない家の人の大半は、ベッドではなくて布団で寝ている」と書かれていますよね。その理由を解説していただいてもいいですか?
石阪:私の親世代は、子どもの時は間違いなくお布団で寝ていた世代ですし、親の暮らし方を私たちが引き継いでいる場合が多いですね。
でも、最近は、住宅事情が変わってきました。新築されているマンションや戸建て住宅は、昔と違いクローゼットがあり、押し入れがない家が多いです。
押し入れがあったとしても、昔はなかったような季節の家電や除湿機、災害備蓄品など収納したいモノが増えたことで、お布団を入れるスペースを確保できないんです。押し入れに布団をしまうと洋服や家電がしまえないので、部屋にモノがあふれているという場面を多くみかけます。
――万年床になると、審美眼が落ちて他の部屋にも派生してくとも書かれていましたね。
石阪:はい。今は、コロナ禍ですのでお片づけレッスンはLINEで行っていますが、お家に伺って片づけをしている時に、万年床のお部屋で部屋の奥に行くために、布団を畳もうとすると、「畳まなくても良いですよ、布団の上を踏んでください」と言われたことがよくありました。
万年床で、お布団を踏んでも気にならないような生活をしていると、多少の汚れは気にならなくなりますし、その心理は他の部屋にも伝染して散らかっていても平気な気持ちになっていくので、就寝スペースの見直しを行うことをご提案します。