ある“早期リタイア本”が読者から圧倒的に支持される理由

中田敦彦さんにも絶賛された「FIRE」の指南本

――『FIRE 最強の早期リタイア術』は中田敦彦さんのYouTubeで二回に渡ってしっかり紹介されたり、リベラルアーツ大学の動画でも取り上げれられるなど、その他テレビ番組を含めて、さまざまなところで話題になっていましたが、その反響は大きかったですか。

岩本　反響はたしかに大きかったですね。アマゾンのランキングや書店での売れ行きにも大きく影響しました。

　中田さんのYouTubeでもすごくポイントを整理して、わかりやすく紹介していただきました。若い人を中心に「FIRE」という生き方が支持されやすいということを実感しました。

　この本は「ただ、お金持ちになりたい」とか「働かずにぜいたくな暮らしがしたい」という人に向けられた本ではないんです。精神的な豊かさというか、自分の一番大事なことのために自分の時間を使えるライフスタイルを実現する。そこが大事なメッセージです。

　それともう一つ付け加えておきたいのは、投資に対してネガティブなイメージや不安を抱いている人にこそ、とりあえず読んでみて欲しい、ということですね。なぜなら「この著者はめちゃくちゃ慎重で、誰よりも損をしたくないと思っている人」だからです。

　私はもともと経済系の記者をやっていたので、金融や投資に関して知識はあるのですが、この本はマネー本のなかでも相当ディフェンシブだと感じます。

　もっと大きなリターンを目指している投資家にしてみれば、「慎重になりすぎでしょ」と感じることは多いと思います。でも、だからこそ投資に不安を抱いている人、投資に関して知識があまりない人にとって安心できる本だと思います。

　そのあたりはぜひこの本を手にとって、確かめてみて欲しいですね。