交通整理にあたっていた警備員は、「電車の写真を撮る人が、車道に出ているのを見たことがある」と証言。現場付近を歩いていた70代男性も、「信号がないうえに車が多いから、接触事故が多い。カメラを構える人が出てきたら、余計に危ない」。現場では県外ナンバーの車も多く、慣れない土地での運転の中、急に人が車道に飛び出してきたらすぐに気づけるだろうかと不安になった。

 もちろんトラブルを起こしたような迷惑な「撮り鉄」は一部で、マナーやルールを守って楽しんでいる人のほうが圧倒的に多い。実際、こんな声もあった。

「普段このあたりで撮っている人は大人も多く、マナーはあまり気にならない。夏休みだから若い子ばかりが集まったのでは」(近隣住民)

 江ノ電はこのトラブルを把握していたのだろうか。現場付近の住民からは江ノ電側に対応を求める声もあった。

「ネットかどこかで江ノ島電鉄さんは近所に謝ったという情報を目にしましたが、全然そんなこともなかった。迷惑だったので、今後はないといいんですけど」(同)

 別の近所の男性も「江ノ電は何もしてくれない。今度同じようなことがあったら、警察を呼ぼうかと思っている」と話した。

 江ノ島電鉄の広報担当者に話を聞いてみた。「(8月5日夜に起きた)事象については把握しています」という。

「ただ、列車の運行を妨害するようなことはなかったですし、特段弊社で何か対応するといったことはないです。(ツイッターで拡散されている)トラブルが起きた場所は道路ですので、道路管理者である自治体や警察などの範疇であるかなと認識しています。私共は、言ってしまえば第三者。道路を使用している者の一つに過ぎないので、私共が何かを下すといったことは特段ないです。ただ、駅など弊社の施設管理権の及ぶ範囲で危ない行為が見られる場合は、今後も毅然とした対応をしていく」

 江ノ電は鉄道ファンからの人気も高い。以前からマナーは問題になっていたのだろうか。