組織を壊す「パワハラ社員」を撲滅する! 10個の方法と対策写真はイメージです Photo:PIXTA

組織を内側から壊してしまう
パワハラ社員への対処法

 今回のオリンピックでは、卓球チーム、バスケットボール、ソフトボール、野球などのチーム競技において、個と全体の関係がとても良好に見えた。見えないところでは、いろいろあるのだろうが、目的に向かって、高い能力を持つ個と全体が統合し、選手同士の関係も安定しているようだった。

 もともと、日本は弱い個が集まって、団結して勝利を目指すというモデルが得意だった。だから、そこに強い個性や突出した個が入ってきて主張すると、集団の結束が乱れチームが崩壊し、強い個をチームとして生かせない時代も長くあった(今でもそういうスポーツはある)。競泳のナショナルチームでの成功事例が先駆けと言われているが、個を生かしながらチームとしても強くなるチームビルディングを目標に、ここに至るまでに、スポーツ界はさまざまな努力をしてきた結果が花開いたと言えよう。

 さて、翻って、ビジネス界はどうだろうか。まだまだ個と全体の関係性は成熟していないように感じる。個の主張を圧殺するか、持て余してオロオロしているような状況で、バランスが取れず自壊してしまいそうな組織がたくさんあるのではないだろうか。

 実は、近年、ほとんどの組織のリスク事象として必ず挙げられるのが、“個としては優秀”でも組織を壊してしまう「パワハラ社員」への対応である。