ダイヤモンド決算報#コメダPhoto:PIXTA

コロナ禍からの企業業績の回復は、勝ち組と負け組の格差が拡大して「K字型」に引き裂かれていくという二極化の議論が強まっている。そこで、上場企業が発表した直近四半期の決算における売上高を前年同期と比べ、各業界の主要企業が置かれた状況を分析した。今回はすかいらーくホールディングス、サイゼリヤなどの「ファミリーレストラン/カフェ」業界の3社について解説する。

ロイヤルHD、サイゼリヤは
前年同期比5割超の増収

 企業の決算データを基に「直近四半期の業績」に焦点を当て、前年同期比で増収率を算出した。今回の対象は以下のファミリーレストラン/カフェ業界4社。対象期間は21年3~6月の直近四半期(サイゼリヤ、コメダホールディングスは21年3~5月期、その他2社は21年4~6月期)としている。

 各社の増収率は以下の通りだった。

・すかいらーくホールディングス
 増収率:18.1%(四半期の売上収益618億円)
・サイゼリヤ
 増収率:53.8%(四半期の売上高325億円)
・ロイヤルホールディングス
 増収率:54.7%(四半期の売上高195億円)
・コメダホールディングス
 増収率:39.2%(四半期の売上収益82億円)

 ファミリーレストラン/カフェ業界4社の四半期増収率(前年同期比)は、4社ともプラスとなった。特にサイゼリヤやロイヤルホールディングスは5割超の高い増収率を記録している。

 ところが、前述の「K字型」経済においては、その2社よりも上記の増収率では劣っているコメダホールディングスこそが「勝ち組」といえるのだ。

 その理由とは何か。次ページで詳しく解説する。