自動車メーカーの販売台数と株価の関係は、従来通り密接だ。デトロイトの自動車大手にはいずれ新たなビジネスモデルが必要になるが、優れた電気自動車(EV)を開発することが良いスタートになるだろう。半導体不足は自動車の生産と販売の大きな重荷になっている。IHSマークイットの集計によると、この問題の影響で9月10日時点の第3四半期の自動車生産台数は推計310万台減少しており、既に第2四半期(260万台減)よりも減少幅が広がっている。先月の世界販売台数は、8月としては2011年以来の低水準だった。第4四半期にもあまり改善は見込めないようだ。強いサプライチェーン(供給網)で知られるトヨタ自動車は、当初は半導体不足とは無縁と思われていたが、先週、10月の生産台数見通しを33万台引き下げた。HISマークイットの自動車生産担当ディレクター、マーク・フルソープ氏は「現時点では、さらに大きな混乱が予想される」と述べている。