米国では、新型コロナウイルスの変異株「デルタ株」による感染拡大にもかかわらず、消費の勢いは衰えなかった。少なくとも今のところはデルタ株の流行が落ち着きつつある中で、消費は今後どのような展開をたどるのだろうか?米商務省が1日発表した8月の個人消費支出は季節調整済みで前月比0.8%増加し、0.1%減だった7月から持ち直した。消費者が切実に求めている商品の一部が品切れになっていなければ、さらに伸びていたはずだ。新型車・トラックの購入は10%の落ち込みとなった。サプライチェーン(供給網)の混乱によってディーラーへの供給が滞っていることが要因だ。とはいえ、デルタ株による爪痕も残った。3月以降、力強い回復を遂げてきた外食サービスや宿泊施設向けの支出は前年同月比横ばいにとどまった。レストランやホテル向け支出の冷え込みを示していた民間データとも一致する。
米個人消費とコロナ、まだ切れない関係
デルタ株感染の頭打ちと同時に消費回復、冬場に不安も
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