グループワーク主体の読書会で、コミュニケーションを深める

――昨年度が初めての企画・実施ということで、いろいろとご苦労があったかと思います。実際には、どのような流れでオンライン読書会を開催したのですか?

柿島 約80名の内定者全員にオンライン(Zoom)上に集まってもらい、トータル3時間で開催しました。ファシリテーターは、私とキャリア開発室のメンバーの2人で務めました。

 最初にオリエンテーションとして、指定した巻をきちんと読んできたかどうかを確認するクイズを出題し、Zoomの投票機能を使って全員に投票してもらいました。その後、ブレイクアウトルーム機能を使って4人1組のグループに分け、こちらが設定したお題について15~20分ほど話し合ってもらいました。そして、グループワーク終了後は、それぞれのグループでディスカッションした内容について代表者が全体の場で発表・共有するという構成です。読書会では、内定者同士のコミュニケーションを活性化することが何よりも重要なので、この「4人1組のグループワーク→全体の場での発表・共有」という流れを何回か繰り返したのです。

――内定者同士の意見交換は活発に行われていましたか?

柿島 その点はまったく問題なかったですね。内定者のみなさんは、おそらく大学のゼミなどで慣れているのでしょう。グループワークがすごく上手で、話し合いもスムーズでした。私も各ルームを覗いて様子を観察していたのですが、誰かの発言に対して否定したり話をそらしたりせず、まず共感して、お互いの考えを尊重し合いながら議論を深めているという印象を持ちました。ですので、ファシリテーターとしての苦労はほとんどなかったです。

――では、ファシリテーターのお二人は、読書会にどのように関与されたのですか?

柿島 グループワーク後の全体発表では、グループ内で特に印象的だったことや、ほかとは違うユニークな意見やエピソードを話してもらいました。それに対してほかのグループのメンバーからコメントをもらったのですが、それに合わせて私たちからも感想やコメントをさせてもらいました。また、流れの中で当行や業務のことについて質問が出た際には、丁寧に答えるようにしていました。