退職金を狙う金融機関には
要注意

 読者が退職間近なサラリーマンである場合には、「現役時代から少しずつ買っておく」ということはできないだろうが、それでも退職金で一気に投資するのは危険なので避けたほうがいい。退職してからでも、時間をかけて少しずつ投資していくことで、リスクを回避すべきだ。

 その際に注意すべきなのは、金融機関が読者の退職金を目当てに寄ってくることだ。銀行は退職金が振り込まれるので、読者の退職をいち早く知ることができる。そこで、読者を支店長室に案内して丁重にもてなすのである。

 初めての経験に舞い上がってしまい、自分が偉くなったような錯覚に陥り、勧誘されるままに多額の投資をしてしまう人も多いようだが、そこは冷静になろう。支店長が頭を下げているのは、読者に対してではなく、読者の退職金に対してなのだから。

 本稿は、以上である。なお、本稿は筆者の個人的な見解であり、筆者の属する組織などとは関係がない。また、当然であるが投資は自己責任でお願いしたい。