管理費を上げると資産価値が下がる

 管理会社が不採算なので、管理費の値上げ提案をすると、かなりの確率でリプレースが行われる。しかし、値上げは抵抗感があるし、管理組合との意見調整は大変である。それならば、管理費を変えずにサービスレベルを下げることを検討したほうが良い。

 修繕積立金も管理費も値上げは反対だ。それを言うのは、それが最も資産価値を下げるからだ。月2万円負担が増えると、そのマンションの資産価値は下がる。

 どのくらいかというと、35年ローン分は確実に下げることになる。35年は420カ月なので、840万円の資産価値を下げたことになる。購入する人にとって支出は、住宅ローンか、管理費か、修繕積立金かは関係ない。年収は一定なので、支払いが増えれば買える人が少なくなるだけだ。

 もう一度言う。修繕積立金も管理費も、増額してもその分資産価値が上がることはない。だからこそ、こうした維持費は最小限が良いのだ。そのために、必要最低限のものに絞り込んだマンションの資産価値が最も維持されることになる。