黒川氏は具体的な足かせとして4つを挙げる。

1 同床異夢シンドローム
 デジタルやデータの必要性は認識されているが、経営層の中で目指す姿や取り組みの優先順位が異なり(あるいは言語化されてない)、事業・組織が変わらない。

2 丸投げガラパゴス化
 ITベンダーにデジタルやデータの取り組みを丸ごと投げたら、無駄なソリューションが実現して終わってしまったというケースだ。社内に組織能力も残らないことになってしまう。

3 盲目的追従の呪縛
 デジタルプラットフォーマー(例:GAFA)が提供する枠組みや先進的な取り組みを踏襲して、デジタル化やデータ活用を進めるものの、戦略の幅が狭まり、後に自社が出せる付加価値が限られてしまう。

4 現場の抵抗勢力化
 新しいデジタルツールを現場に提供したものの、現場に対するスキル育成・マインドセット・カルチャー変革をしていなかったために現場が抵抗勢力となり、オペレーションがストップするケースが見受けられる。

 こうした問題を解決するための方法が、DXによる企業変革を実現するカギとなる。

DX成功のための4つのポイント

 DXを成功させるためのポイントは大きく4つある。