デジタルマーケティングでは、多様なメディアをいかにうまく活用するかが成功の鍵を握る。相乗効果を高めるにはどうすべきか。本連載『DXの勝ち組を解剖!ウェブサイト価値ランキング2021』(全5回)の#3では、商品購入後の企業・ブランドサイトへのアクセス率や、商品・店舗情報・ECサイトの閲覧率など、各種ランキング上位企業の事例からヒントを探る。(トライベック・ブランド戦略研究所 後藤 洋、平井郷子/ライター 高橋 学/ダイヤモンド編集部 笠原里穂)
購入後アクセス率ランキング
情報・通信各社が躍進
コロナ禍で新たな生活様式が定着したことにより、購買行動は大きく変わった。こうした変化に伴い、単一のメディアの最適化にとどまらず、SNSやアプリなど多様なメディアで消費者との接点の創出に取り組むことが企業にとって重要だ。
そこで、今回消費者の利用度合いを検証すべく、商品購入後の企業・ブランドサイトへのアクセス率や、商品・店舗情報・ECサイトの閲覧率、さらにはSNSのフォロー状況についても調査した。
購入後アクセス率は、企業にとってロイヤルティーの高い顧客やリピーターを増やすために注目すべき指標である。
今回の結果で顕著だったのが、上位に情報・通信業界が目立つことだ。購入後アクセス率で1位のauをはじめ、2位はNTTドコモ、4位に楽天モバイル、5位にソフトバンクと続く。
これらの企業といえば、政府の要請を受ける形で今年、相次いで格安の新料金プランを導入したことが記憶に新しい。しかも、その多くがオンライン専用プランだ。これまで以上にデジタル上でのサポートが重要となり、情報の質を利用者にシビアに評価されることになったのは間違いない。各社は専用サイトを設け、手厚いフォローコンテンツを展開している。