「ゴール2:飢餓をゼロに」において、日清食品が全業種中でもダントツの1位(19.6%)。ハウス食品が3位(15.8%)にランクインしている。業界別で見ても、飲料・食品業界は「ゴール2」のイメージが高く、業種平均11.0%と全業界の中で唯一の2桁台となっている。

※2「SDGsのゴール別評価」については、SDGsで設定されている17のゴールそれぞれについて、「各社が取り組んでいると思うもの」を選んでもらった(複数回答可)。本記事の表には記していない。

 さらに、「ゴール12:作る責任、使う責任」でも、日清食品は全業種中26位(7.3%)と高く、森永製菓はそれを上回る19位(7.9%)だった。

 ブランド総合研究所の田中章雄社長は、「日清食品は創業者精神『食足世平』に基づき、2005年以降国連WFP協会を支援するなど飢餓撲滅に積極的に取り組んでいる。カップヌードルの容器に『バイオマスECOカップ』を採用しており、環境配慮における評価が高いといえる」と話す。

飲料・食品業界は
おしなべて評価が高い

 そもそも飲料・食品業界は、「ゴール1:貧困をなくす(6.3%)」「ゴール2:飢餓をゼロに(11.0%)」「ゴール3:すべての人に健康と福祉を(9.4%)」「ゴール14:海の豊かさを守ろう(3.0%)」「ゴール15:陸の豊かさを守ろう(3.0%)」への評価が、全10業界の中で最も高かった。

 また、企業のSDGsに取り組んでいると評価した人の割合が最も高かったのが、飲料・食品業界でもある(※3)。「本格的に取り組んでいる」の回答が最も多かったのは「飲料・食品」で8.6%、次いで「流通・飲食」の7.3%であった。

「『飲料・食品』は使用するというよりも、安全で命を守ることが優先して考えられる。大量消費社会で、どのように消費者に安心したものづくりを進めるかについて、きちんと向き合っていると評価されている」(田中社長)

※3「あなたは各社がSDGs(持続的な開発目標)への取り組みをしていると思いますか」の設問に対し、1人の回答者あたり10社を示し、それぞれ「本格的に取り組んでいる」、「少し取り組んでいる」などの5段階から選んでもらった。企業の「名前も知らない」と答えた人と無回答の合計を「知らない、わからない」とした。