自分が話した内容をすっきりとまとめて返してくれる。これは大きな共感力を生みます。「よく聴いてくれているなぁ」と感心してもらえると同時に、自分の話を第三者にまとめてもらうことで「こういう考え方もあるな」と、さらに話が展開していったりもします。

 音声SNSのClubhouseのように、人の出入りの激しい対話の場では、途中から入ってきた人に「今まで何を話していたか」をすぐにまとめて話す力が要求されます。

 話を聞きっぱなしにするのではなく、覚える。その気持ちがあなたの傾聴力を磨いてくれるのです。

沈黙を恐れない!
頭の中では猛烈に対話している

 広告会社の企画会議では、長い沈黙がつきものでした。活発に会話をする時間もあれば、いい大人が2時間、3時間と頭を抱えて黙っている。私はそれに耐えられなくて、ついくだらないことをしゃべってしまう癖がありました。

 あるとき、クリエイティブ・ディレクターから、

「おまえのようなやつを沈黙恐怖症と言うんだ」

 と叱られました。沈黙に耐えられない。お人好しなのか気が弱いのか、ついその場の空気を変えようとしてしまう。

 しかし、沈黙はただ黙っているのではありません。みんな考えているのです。それぞれ頭の中では猛烈に対話をしている。それが外に出ていないだけ。

 私は今でも沈黙は苦手ですが、それでも少しは黙ることができるようになりました。