家族で協力して貯金を増やしたCさん一家

 家計を整えながら投資をはじめた会社員のCさん(48歳)は、老後資金2000万円問題が言われ始めたころ、老後資金作りのために投資をはじめたいと家計相談に来られました。パートで働く妻(45歳)、1年後に大学受験を控えた息子(17歳、高2)との3人暮らしで、当時の貯金額は約300万円。家計は毎月、収支がトントンで貯金が増えない状況でした。

 貯金は教育資金、生活防衛資金として考えるには十分とはいえず、家計から貯金を増やしていくことも難しい状況です。まずは貯金を増やしていくために、家計改善をしていく必要がありました。

 改善へ向けて取り組みを始めると、Cさん家族は良いチームワークを発揮し、半年もたたずに一定の貯金額を安定して出せるようになりました。そのため、貯金を増やしながらも、将来の資産形成を目指そうと、貯金額の一部を投資に回し、積立投資をすることにしました。

 初心者の方が資産のコアな部分を作る投資商品として、投資信託の「インデックスファンド」から選ぶと良いとお伝えしています。リターンは少ないですが、その分リスクも少なく、かつ長期投資することで複利の恩恵を受けられる、いわばほったらかしでできる投資です。投資信託ですから、1つの商品で数十から数千の投資対象に分散投資ができます。さらに国や資産などの分散を検討し、投資する商品を選んでいきます。

 Cさんは投資初心者でしたから、当時は慎重に前述のような商品を選び、積立投資をしていました。ですが、1年半ほどたった頃でしょうか。久しぶりに家計状況や資産形成の状況をお伺いすると、その投資内容はガラリと変わっていました。