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現場力を伸ばす先端IT活用の鉄則

フリーミアム・モデルについて、
我々が考えるべきこと

安間 裕 [アバナード株式会社 代表取締役]
【第16回】 2012年12月21日
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本当の意味でのEC(ネット販売)と
リアル店舗の融合が求められている!!

 私が、多くの経営者の方々や、CIO(最高情報責任者)、経営企画の方々とお話をしていて強く思うのは、アンテナ感度の高い方々は、もはや、ネットとリアルを別のチャネルとしては見ていない、ということだろうと思います。

 かつては、訪問すると、「ECサイトを作るために、EC部門、またはEC子会社を立ち上げた。そこでの売り上げはXXX億円を目指す」とおっしゃっている企業が、殆どでした。そのための戦略やサイト作りを手伝ってくれ、というような話です。

 ところが、最近、ディスカッションするのは、「ネットを通じてリアル店舗への誘導がしたい」とか「リアル店舗をショーウインドーとしてECからの購入を促したい」という話になっています。

 前者のディスカッションのポイントは、「うちの販売員はすごく商品知識が豊富で、お客様に親身になって接している、これを差別化ポイントにしたいのだが」などという話の時に、その「接客」を経験してもらってファンになってもらうために、リアル店舗に来店を促す施策をネットで打てないかとなります。その手法はさまざまで、ここで具体的に書いてしまうと、企業の戦略や創意工夫のアイデアに触れてしまうので、詳述は避けます。

 いずれにしろ、直接接客の品質に差別化を求める場合などに適した戦略だろうと思います。

 後者は、極端に言えば、店舗在庫などのストックが、最小限に出来るかもしれないメリットがあります。でも、そんなに単純にはいかなくて、「その場で購入していく」人も当然いるわけで、「読み」が大変難しいことになります。

 いずれにしろ、もはや、「リアル店舗でいくら、ECでいくら」という経営目標や実績管理はどんどん陳腐になってきていて、双方の相乗効果を狙った戦略が重要になってきているのは事実だと思います。

海外の「損して得とれ」は温故知新型?

 海外事例で「キテいる」面白いモデルは、「ネットでサービス品質を向上し、本業で収益を狙う」モデルです。つまり、もうけるためには、やっぱり、サービスの質を上げていく必要があるという、当たり前のアプローチをネットで実現する、古くて新しい「温故知新型」アプローチです。

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安間 裕
[アバナード株式会社 代表取締役]

団体系保険会社、外資系商社を経て、1998年にアクセンチュアに入社。その後外資系広告代理店を経て2001年に再度アクセンチュアに入社、アクセンチュア・テクノロジー・ソリューションズの設立に携わり2002年8月に同社代表取締役社長に就任。2009年アクセンチュア執行役員アウトソーシング本部長、2010年執行役員ビジネスプロセス・アウトソーシング統括本部長を歴任。副社長としてフューチャーアーキテクトの経営に携わった後、2014年4月にアバナードに入社。1982年明治大学文学部文学科フランス文学専攻卒。1959年生まれ。

現場力を伸ばす先端IT活用の鉄則

グローバル経済のなかで地盤沈下の進む日本。再びIT先進国として飛躍するためには、ITをビジネスの武器とする発想が必要だ。ビジネスは現場が肝心。現場の意思決定のスピードアップなど現場力向上に先端ITをどう生かしていけばよいか、IT業界のフロントランナーがわかりやすく解説する。

「現場力を伸ばす先端IT活用の鉄則」

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