『独学大全──絶対に「学ぶこと」をあきらめたくない人のための55の技法』著者の読書猿さんが「勉強が続かない」「やる気が出ない」「目標の立て方がわからない」「受験に受かりたい」「英語を学び直したい」……などなど、「具体的な悩み」に回答。今日から役立ち、一生使える方法を紹介していきます。
※質問は、著者の「マシュマロ」宛てにいただいたものを元に、加筆・修正しています。読書猿さんのマシュマロはこちら
[質問]
はじめまして。いつも楽しく読ませていただいております。質問は、「無意味な大学の授業をどうすれば少しは有意義にできるか」です。
僕は大学一年生なのですが、大学に既にうんざりしています。勉強が嫌いなわけでは決してありません。むしろ勉強は大好きです。
そうでなく、大学の授業があまりに無意味に感じるのです。
例えば僕の大学では、英語のディスカッション等の授業が必須です。しかし、クラスメイトと会話をしても何も得るものを感じません。授業の内容も、独学で学べるような(そして独学の方が早いような)物ばかり。明らかに一人で勉強した方が効果的なのです。
しかし、大学を卒業するためにはこれらをこなさなければならず、時間が浪費されていく事に不快感を抱いています。(つまり、その授業を受ける間独学していれば、より多くの勉強ができていたはずでなのです)
一体どうすれば、無意味な大学の授業を少しは有意義(に感じられるように)できるでしょうか?それとも耐えるしか無いのでしょうか?何卒宜しくお願いします。
あなたが大学の講義をしてみてはどうでしょうか
[読書猿の回答]
端的に言うと、大学の授業をつまらなく感じるのは、あなたの知識と知的水準がその程度だからです。これは「その辺にいる大学生並み」という意味で著しく劣っている訳ではありません。
多分こういってもご納得いただけないでしょうから、授業(講義)を少しは有意義に感じられる方法をいくつか提案しましょう。
ひとつは、あなたがそのつまらない授業を代わることです。もちろんそのための準備や調べ物は自分で行います。受け身に授業を聞いているより、遥かに得られるものは大きいでしょう。
担当教員が石頭であなたの申し出を断るなら、あるいはあなたに意気地がなくて教員にそう申し出ることができないなら、だまって講義時間90分の動画を作り配信してはどうでしょうか。あなたが自分が言う程度に優秀であるならば、日本中の学生や独学者があなたの動画で学ぶようになるでしょう。あなたの独学もこの上なく有意義なものになること間違いなしです。