製造工程で液体や気体を噴霧するスプレーノズル、大空間の湿度をコントロールする加湿システムの製造販売で、日本でトップシェアを持つ「株式会社いけうち」の現地法人、霧的池内(上海)貿易有限公司総経理の岩村恭直氏に、中国での事業戦略について聞いた。
あらゆる製造業のラインで
使われるスプレーノズル
――御社製品のスプレーノズルやドライフォグ加湿器による加湿システムについて、どのような用途で使われているか、改めてお教えください。
スプレーノズルは、鉄鋼、自動車、エレクトロニクス、食品等の製造ラインで洗浄、冷却、塗布、殺菌など多用途に利用されています。水や薬液、空気を使う殆ど全ての工程で大なり小なり利用されています。
またドライフォグ加湿器による加湿システムは、静電気によるトラブル防止が必要となるプリント基板の実装工程や自動車等の生産工程で必須の設備となっています。
直接製品に向かって噴霧しても製品が濡れないほど細かい粒子(ドライフォグ)を発生させるドライフォグ加湿器の性能が、当製品の一番の特徴になります。
また加湿器を単品で販売するのではなく、現場診断、担当者との打合せを綿密に行い、工場内の湿度環境を最適なものとする、工場システムを一体で提供できることも大きな特徴です。
工場内では熱源を持つ機械などが配置されており、空間内の温湿度はバラバラです。その様な環境でも全体最適な湿度コントロールが可能となるのは、ドライフォグ加湿器の性能、弊社営業員の提案力の両方があるからと言えます。
製造業の生産工程で使われている以外にも、農業での農薬噴霧、きのこ栽培のための加湿や、上海万博でも使われたヒートアイランド対策にも、弊社の噴霧器が使われていました。