高齢化によって、死亡者数が増加すると、今後この「所有者不明土地問題」はますます深刻化することが予想されます。

 こうした背景から、所有者がわからない土地を増加させないための施策として、この度、相続登記が義務化されることとなりました。

いつから義務化される?

 2021年4月に相続登記が義務化されることが決定しましたが、実際にはまだ義務化されていません。現在公表されている法律によると、「決定した日から3年以内に義務化予定」とされています。そのため、2024年頃に実際に義務化される見込みです。

義務化された後のルール

 義務化された後のルールは「相続から3年以内に、相続登記(所有権の移転の登記)を申請しなければならない」「このルールに違反すると10万円以下の過料に科される」と意外とシンプルです。

義務化の対象者は?

 義務化が始まる前に相続が開始した方で、現在、相続登記を済ませていない人も対象です。

 ただし、既に相続が発生している方でも、義務化が始まる日から3年以内に相続登記を行えば、過料は科されません。相続登記未了の不動産がある場合は、早急に着手しましょう。
(本原稿は、橘慶太著『ぶっちゃけ相続「手続大全」ーー相続専門YouTuber税理士が「亡くなった後の全手続」をとことん詳しく教えます!』を編集・抜粋したものです)