リモート沸騰#5Photo:PIXTA

高齢社会で死亡者数が増え続けるのを見越し、葬儀業界は新規参入に沸いてきた。ところが目下、およそ300社がM&A(企業の合併・買収)に身を投じたといわれている。特集『リモート沸騰 エンタメ・冠婚葬祭・ビジネス』(全7回)の#5では、大再編が巻き起こる業界の内情に迫る。(ダイヤモンド編集部副編集長 臼井真粧美)

葬儀社のおよそ300社が
コロナ禍以降に身売り

 2020年の死亡者数は137万人。40年にピークの168万人に達するまで、右肩上がりで増えていく(国立社会保障・人口問題研究所の将来推計)。

 死亡者数の増加とともに増えるのが葬儀。コロナ禍になっても葬儀の施行件数はほとんど落ちなかった。人が亡くなれば、どんな状況であっても葬儀は執り行われるからだ。

 にもかかわらず、新型コロナウイルス感染拡大以降に葬儀社のおよそ300社が身売りに踏み切ったといわれる。

 葬儀業界が大きく動いた。なぜ身売りが大量発生しているのか。誰が買い手となっているのか。次ページで全貌を明らかにする。