食事制限と運動がセオリーのダイエット。ところが、毎年新しいダイエット法がブームになっては、成功に喜ぶダイエッターと失敗に泣くダイエッターの格差が生まれてしまう。書籍『ウィニングカルチャー 勝ちぐせのある人と組織のつくり方』(中竹竜二著、ダイヤモンド社)によると、課題解決には「シングルループ」と「ダブルループ」の思考法があるそうだ。肥満解消やスタイル維持という課題に対して、どちらの手法を取るのが効果的なのか考察してみよう。(文/フリーライター 鈴木 舞)
「シングルループ」と「ダブルループ」は
どちらがダイエットに効く?
課題解決を成功させる思考法として「シングルループ」と「ダブルループ」の2種類がある。まずシングルループとは、過去の成功体験を基に課題を解決するアプローチだ。
「過去の成功体験によって獲得した視座や思考法、行動様式などで目の前の課題を解決することを『シングルループ』といいます。これは課題の改善と言い換えられます」(『ウィニングカルチャー 勝ちぐせのある人と組織のつくり方』より)
一方、新しいアプローチで課題解決を目指すのが、ダブルループの手法である。
「過去の成功体験にこだわらず、新たな知識や情報を取り入れながら、目の前の常識を疑い、新しい視座で課題解決に臨むことを『ダブルループ』といいます」(『ウィニングカルチャー 勝ちぐせのある人と組織のつくり方』より)
シングルループのメリットは、すでに実績のある手法を流用できるため効率的な点だ。ただし、現在直面している課題が過去のケースに当てはまらない場合、解決につながらないことがデメリットだろう。
シングルループでは対処できない課題には、ダブルループのアプローチがお勧めだ。しかし、過剰なダブルループに振り回される人も少なくない。特にダイエットでは、その傾向が顕著と言える。