良き思い出として手元に残るはずの子どもの卒園アルバム。しかし、幼稚園や保育園では、その制作が、時として禍根を残すことがあるようだ。(フリーライター 武藤弘樹)
「必ずもめる」という評判
「卒アル制作」という魔
今年度が始まって、はや一月半が過ぎた。娘は保育園の「年少さん」となり、父親として私も同じクラスの子どもの保護者らと雑談ベースの情報交換をしていた。そんな時、ある人が「卒園アルバム制作は必ずもめるから…」といったことを口にしていたのが気になった。
しかし、情報があまりに少ない。なぜもめるのか、誰と誰がもめるのか、どの程度もめるのか、つかみ合いのケンカが勃発して、その巻き添えに謝恩会の料理テーブルが引っくり返るのかなど、判然としないことだらけである。
また、その「もめる」の概要をあらかじめ把握できていれば、対策の立てようもあるかもしれない。もめ事など、ないに越したことはないのだから、ここはせいぜいあがいてみるのがよろしい。筆者は自分のため、および同様の不安を抱く保護者への情報共有を目的とし、独自に調査を試みた。