ビデオ会議やSNSでの交流も
オキシトシン分泌を促すのか

 オキシトシンの分泌を促す鍵となるのは、コミュニケーションである。ということは、人と会う機会やコミュニケーションを取るチャンスが少なくなるほど、オキシトシンの分泌も低下するのだ。

 現代ではデジタル技術の発展と共に、フェイス・トゥー・フェイスでコミュニケーションをする必要性が薄まってきた。コロナ禍でますますその傾向が高まったとも言えるだろう。

「人との交わりは、どんなものでもオキシトシン濃度を高めるが、その程度はその交わりのタイプによって異なる。直接顔を合わせて行うコミュニケーションは、オキシトシンの放出を最も刺激する。その次はテレビ会議、そして電話、メールと続き、いちばん少ないのはSNSへの投稿を介した交わりである」(『シリコンバレー式超ライフハック』より)

 友人や知人とのコミュニケーションをSNSで済ます人は、オキシトシンの分泌が著しく低下しているかもしれない。

 仕事はリモートワーク中心だという人も要注意。リモートワークによって、柔軟な働き方を選択できるというメリットは確かに大きい。しかし、1人で黙々と仕事を進めているうちにオキシトシンの分泌が減り、何らかの不調を招いている恐れがある。

 オキシトシンはメンタルの安定にも関わるホルモンだ。コロナ禍で孤独を感じる人はますます多くなっている。ウィズコロナ、アフターコロナの時代を健康的に生きるためには、オキシトシンの分泌を増やすことがポイントになるのではないだろうか。