ウィズコロナの時代だからこそ
チームスポーツがお勧めな理由

 オキシトシンの分泌を増やすためにお勧めしたいのが、チームスポーツを始めることだ。ウイルス感染防止に取り組みつつ、チームメイトとコミュニケーションを取り、オキシトシンの分泌を促すよう意識してみてほしい。

 サッカーや野球、バスケットボールなどのチームスポーツでは、人とのコミュニケーションの機会が増えやすい。運動を行うと人との自然なスキンシップが促されるほか、血行促進やメンタルヘルス改善の効果も期待できる。

 オキシトシンの分泌をより高めるならば、チームメイトとの良好な関係構築も忘れてはいけない。なぜなら、オキシトシンは親しい間柄でのコミュニケーションの方が分泌を促すことが解明されているからだ。

 野生のチンパンジーを対象に行った調査によると、仲の良くない個体との毛づくろいと比較すると、仲の良い個体と毛づくろいをした後の方が、尿中のオキシトシン濃度が高くなった。また、仲の良い個体が近くにいるだけではオキシトシンの濃度が上昇しなかったことが報告されている。(参考:『オキシトシンと加齢』大野重雄他)

 チームスポーツが苦手な人は、スポーツジムなどで運動するのもお勧めだ。トレーナーと会話したり会員同士で仲良くなったりすることからも、オキシトシン分泌が期待される。

 自宅でのトレーニングは周囲の目を気にしなくてよいため、マイペースに続けられることがメリットだ。しかし孤独感や不安感を感じている場合は、人と一緒にスポーツを楽しんでみてほしい。オキシトシンが分泌される可能性が上昇し、心身の不調が改善する可能性がある。

 ウィズコロナ、アフターコロナの時代だからこそ、チームスポーツを通して人とのコミュニケーションを増やしてみてはいかがだろう。サッカーや野球などの球技、ダンスなどさまざまな運動の中から、興味のあるチームスポーツを選んでみることをお勧めする。

【参考書籍】

『シリコンバレー式超ライフハック』(デイヴ・アスプリー著、ダイヤモンド社)