運動の水分補給で
飲んではいけないお茶とは

 疲労回復にはレモン水だけでなく、基本的な水分補給も欠かせない。ただし運動時の水分補給において、お茶の摂取は注意が必要だ。

 日本人にとって、お茶はとても身近な飲料水だ。コンビニやスーパーではたくさんの種類のお茶が販売されており、家庭でも簡単につくりやすい。ただし、運動中のお茶の摂取は控えるべきである。お茶には利尿作用を持つものがあり、体内からの水分排出を促進してしまうからだ。

 特に避けたいのはカフェインを含むお茶だ。カフェインには利尿作用があるため、運動中や運動前後にカフェインを摂取した場合、水分不足に陥りやすくなる。お茶の中でも緑茶はカフェインを比較的多く含むことを覚えておこう。

 近年はノンカフェインのお茶も多く販売されている。たとえばノンカフェインでミネラルが豊富に含まれている麦茶は、運動後の水分補給に適している。

 生命維持のためにも、水分不足の状態を避けるように意識してみることが重要だ。自分では水分を摂取しているつもりでも、体が水分不足に陥っている可能性もある。

「水分をたっぷりとって1日に7~8回は排尿をすることも大切です。トイレに行く回数が少ない人は、水分不足かもしれません。食事にも水分は含まれていますが、飲料水として飲む量は1日1~1.5リットルが目安です」(『脳の毒を出す食事』より)

 運動のお供にするならば、カフェインを含むお茶よりはレモン水が持つメリットが大きい。ただしレモン水を摂取するときは、胃の状態に要注意。レモンには酸が含まれており、空腹状態でレモンを摂取すると胃粘膜を刺激してしまう。

 運動を好む人は、レモン汁入りの水を摂取することでさまざまな健康効果が期待できる。一方でカフェインを含む飲料をよく飲む人は、利尿作用によって体内から水分が排出されていることに注意しよう。水分は人間にとって欠かせないものだ。水分不足を回避して、健康的に運動を楽しむことをくれぐれも忘れずに。

【参考書籍】

『脳の毒を出す食事』(白澤卓二著、ダイヤモンド社)