生きていれば、不安や悩みは尽きない。寝る前に考え込んでしまって、眠れなくなるなんてことも……。そこで参考にしたいのが、増刷を重ねて好評多々の感動小説『精神科医Tomyが教える 心の荷物の手放し方』(ダイヤモンド社)だ。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉の数々。とても読みやすいオムニバス形式の8つのショートストーリーは、ふと心が苦しくなったとき、そっと心の荷物を手放すための優しい言葉を授けてくれる。voicy「精神科医Tomy きょうのひとこと」の心がスッと軽くなる“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日がラクになる!

【Twitterフォロワー30万人超の精神科医が教える】ムダに消耗しないために大切なたった1つの判断基準

ムダなことを手放して、限りなくシンプルに生きる

執着を手放す。するとストレスが減って、気持ちがラクになる。そして、執着を手放すと、最後に手放せないことが残る。それこそが生きる理由なんです。

必要最低限のものだけを持つ「ミニマリスト」のような発想でもありますが、なんでもかんでも手放そうというわけではなく、いちばん大事なことは、手放さないことを最小限にするという発想です。

手放さないことを大切にするため、必要のないことを取捨選択して手放す。家事にしても仕事にしても、毎日やることがいっぱいあります。毎日あくせくと目の前のことに追われていると、本当に大切なことを見失いがちなんです。

減らす、忘れる、手放す練習

すぐにやらなければならない目の前のことをやってるうちに、本当に大切じゃないことまでも、手がけてしまいがちです。「忙しい」の漢字(忙)は、りっしんべんに「亡」と書きます。りっしんべんは「心」の字を立てて偏にしたものですから、「忙しい=心を亡くす」ということ。忙しくして心を失うと、本来はやらなくていいこと(手放していいこと)の判断ができなくなってしまうのです。

つねに「手放すこと」を頭の片隅で意識しておくことが大切です。目の前にあることを「これって手放してもいいのではないか?」とひとつひとつ考えてみるクセをつけてみてください。

忙しさのあまり頭がテンパって、なにが大切なのかわからなくなるなんてことも、未然に防ぐことができます。逆説的ないい方をすると、「手放すということは、手放さないことを決めること」。手放すことと手放さないことは表裏一体の関係で、手放さないことを守るために手放していきましょうということなのです。

『精神科医Tomyが教える 心の荷物の手放し方』(ダイヤモンド社)には、不安や悩みを解消するヒントが満載です。