生きていれば、不安や悩みは尽きない。寝る前に考え込んでしまって、眠れなくなるなんてことも……。そこで参考にしたいのが、増刷を重ねて好評多々の感動小説『精神科医Tomyが教える 心の荷物の手放し方』(ダイヤモンド社)だ。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉の数々。とても読みやすいオムニバス形式の8つのショートストーリーは、ふと心が苦しくなったとき、そっと心の荷物を手放すための優しい言葉を授けてくれる。voicy「精神科医Tomy きょうのひとこと」の心がスッと軽くなる“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日がラクになる!

【Twitterフォロワー30万人超の精神科医が教える】じつは逆効果!完璧主義の致命的な弱点

完璧主義のジレンマ

完璧主義者の人、アナタのまわりにいませんか? もしくは、アナタ自身が完璧主義者かもしれません。必要以上に高い目標を掲げて、他人からの評価を気にして完璧を目指す。

とても真面目で几帳面、自分が納得するまで追究する。それ自体は素晴らしいことですが、その一方で自己評価が厳しいため、生きづらさを感じてしまいがち。なにより、じつは完璧主義者ほど完璧から遠のく傾向にあるんです。

完璧主義者は、自分が納得するまで追い込みがちです。そして、完璧にしたいけれど、完璧にいかないジレンマに陥り、なにもできなくなってしまう。

完璧主義よりカジュアルさ

完璧主義者は、仕事が遅くなりがちでもあります。何度も推敲を重ねて、ダメだったらイチからやり直しをしたり。それというのも、自分のこだわりが最優先だからです。とはいえ、完璧主義者が仕事を速めようとすると、今度は無理がたたって体を壊してしまう方向に傾いてしまいます。

だから、完璧主義になればなるほど、自分のやりたいことから遠ざかってしまう。そして、必要以上に責任感を感じることもあって、何事も始められなくなりがちでもあります。

成果を生み出してる人というのは、じつは完璧主義ではなく、ある程度のカジュアルさを持ち合わせた人が多いです。いかに継続するか、いかに定期的に物事を生み出すか。それは完璧主義になりすぎると、できないことなんです。

完璧主義に勝ること

完璧主義に振り回されてはいけません。率直にいうと、完璧主義はフットワークの軽さに負けるんです。逆説的にいうと、完璧を目指したいのであれば、完璧主義からちょっと離れてみることです。

なにもできないよりは、ちょっと納得いかなくても形にしてみて、そこからブラッシュアップしていったほうがいいと思います。完璧主義に心あたりのあるアナタは、ちょっと自分を許したり甘やかしたりするという発想を持ち合わせるようにしてみてはいかがでしょうか。

『精神科医Tomyが教える 心の荷物の手放し方』(ダイヤモンド社)には、不安や悩みを解消するヒントが満載です。