うなぎをお得においしく食べるコツ(2)
部位を見極める

 うなぎをお得においしく食べるコツの二つ目は、部位を見極めることです。

 うなぎが値上げされると、1尾丸々ではなく半身にするなど、食べる量を減らすことを考える方もいらっしゃるかと思います。ここで気を付けたいのは、うなぎも部位によって味が違うということです。

 例えば、1尾分のかば焼きを半分にした場合、あたま側としっぽ側に分かれます。このときに、脂があって肉厚なのはあたま側です。一方で、しっぽ側は骨を感じにくく、しっとりとしているという良さがあります。

 多くの場合は、あたま側のやや中央寄りあたりの味が良いとされますが、こちらも好みに合わせて選ぶとよいでしょう。

 また、西側のかば焼きの中には頭がついているものもあります。東日本ではあまりなじみがないため捨ててしまう方もいますが、もったいないです。うまみが多く、お茶漬けなどにして楽しむと格別です。

 さらに、うなぎは身の部分だけでなく、肝やヒレといった部分も楽しめ、別途串焼きなどで売られていることがあります。味もよく比較的リーズナブルに楽しめるため、見かけたらぜひとも活用したいところです。

うなぎをお得においしく食べるコツ(3)
調理方法を工夫する

 うなぎをお得においしく食べるコツ三つ目は、調理方法を工夫することです。

 スーパーなどでかば焼きを買ってきた場合、温めるという工程が必要になりますが、この温め方次第でかば焼きが数段おいしくなります。

 まず、真空パックになっている場合、最も無難で誰もが失敗せずおいしく食べられる温め方は湯煎です。沸騰したお湯に3分ほどつけるのですが、このときに弱火にし、あたため過ぎないようにすると、形が崩れずさらにおいしく仕上がります。

 また、中上級者向けですが、グリルやオーブントースターがあるなら、それでかば焼きを焼くと断然おいしくなります。このときも、加熱しすぎず、ごく弱火にし、表面の脂がふつふつとしてきたくらいで加熱を止めるのがポイントです。かば焼きにドロッとしたタレがついている場合は、それを水で洗い流してからこのようにするとよいでしょう。焼いた後は、別途付いている付属のタレで味を調整しましょう。

 このほか、酒をふりかけて蒸す方法や、フライパンで蒸し焼きにする方法など、巷にはさまざまな裏技調理法があふれています。いろいろと試してみるのもよいでしょう。ただ、失敗すると硬くなったり、水っぽくなったりもするので、まずは少量から試すことをおすすめします。

 以上、今年のうなぎの状況と、値上がりしたうなぎをお得においしく食べる方法をご紹介しました。今年も、おいしいうなぎを召し上がられることを願っています。

(おさかなコーディネータ ながさき一生)