本書の要点
(1)仕事では“スピード”と“質”の両立が求められる。そのためには、「付随作業」と「ムダ作業」を削減し、大事な「主作業」にパワーを集中させることだ。
(2)期限内に成果を出す鉄則は、やることを絞り、やるべきことを具体的に決める「FOCUS&DEEP」だ。ポイントは“量”よりも“率”に目を向けることである。
(3)人の力を借りたいときは、先に打診をしておこう。3回に分けて感謝の気持ちを伝えることも重要だ。
要約本文
◆「ムダ」をやめる
◇「見えないムダ」を見つける
仕事で大切なのは、“スピード”だろうか、もしくは“丁寧さ”だろうか。著者の結論は、「どちらも重視しなければならない」だ。評価の高い人は、この2つを両立させている。
スピードと丁寧さを両立させるためには、「ムダなことをしない」と決める必要がある。まずは、業務を次の3つに分けよう。
(1)主作業:増やせば成果、評価が上がる価値ある業務
(2)付随作業:主作業をするために必要な業務
(3)ムダ作業:何にも貢献しない業務
このうち「付随作業」と「ムダ作業」を短縮して、大事な「主作業」にパワーを集中させよう。営業なら商談、管理職なら部下との会話などが「主作業」にあたる。
◇ECRSの法則で「ムダ」を減らす
ムダをなくすにあたっては、「ECRS(イーシーアールエス、もしくはイクルス)の法則」を押さえておこう。ECRSの法則では、次の4つの順でムダを削減していく。