大成建設が北海道で地場大手ゼネコンを抜いて受注高ランキングトップに立ち、福岡市では玄関口の博多エリアで再開発工事の受注を重ねている。M&A宣言と地方爆食い――。点と点が線でつながる。特集『沈むゼネコン 踊る不動産』(全20回)の#9では、大成建設の地方展開に迫る。(ダイヤモンド編集部 大根田康介)
北海道内の受注高ランキング
大成建設が2年連続トップ
2020年度、21年度の北海道内の受注高ランキング(北海道建設新聞社調べ)で、大成建設が2年連続トップに立った。地方の工事は地元の有力ゼネコンが強いという業界構造を崩したのである。
大成建設は福岡でも玄関口の博多エリアで受注を重ねるなど、存在感を強めている。
地方都市での攻勢は大成建設の方向性を物語るものであり、そこからM&Aを通じて業界再編を仕掛ける戦略の全体像が浮かび上がってくる。
次ページでは、大成建設の地方展開を詳細にレポートするとともに、M&A戦略との関係に迫る。