
『週刊ダイヤモンド』9月17・24日合併号の第1特集は「40歳、50歳、60歳から人生を変える!資格・副業・学び直し」です。季節は学びの秋――。「リスキル」にせよ、「リカレント教育(学び直し)」にせよ、「学び」は若者だけの特権ではありません。人生100年時代といわれる中、40歳、50歳、60歳は人生のまだ中盤です。学びによって自分の価値を高め、それを生かす時間は十分にあります。中高年がゼロから人生を変える、資格・副業・学び直しのノウハウを、合格・成功のための裏ワザを含めてお届けします。(ダイヤモンド編集部 宮原啓彰)
主要資格の受験申込者数
過去10年で最多の250万人越え
就業不安や物価高、老後の経済不安の高まりによって、いま、中高年の間でキャリアアップや副業、定年後のセカンドキャリアを考える人が増えている。
大手資格学校TACが定める主要25資格(公務員・教員除く)の受験申込者の総数が2021年度は約253万人と、前年度と比べて1.43倍に増加。同社が集計を開始した12年度からの10年間で最多を記録した。
もちろん21年度の申込者数の増加は、前年度のコロナ禍の影響による試験中止などの反動という側面が強い。それでも、コロナ禍による就業不安やテレワークで生じた時間の有効活用などから、資格・検定への注目が目下、急激に高まっていることは間違いない。
中でも特に申込者数の伸びが著しいのが、宅地建物取引士(宅建士)や中小企業診断士など「中難易度」とされる資格だ。
その年齢層は、21年度の宅建士試験の場合、受験者23万4714人のうち、40代以上の中高年が4割近くを占め、とりわけ50代(前年度比20.9%増)と60歳以上(同18.2%増)の受験者数増が目立っている。また、中小企業診断士試験(1次試験)の方は、申込者2万4495人中、54%超を40代以上が占め、こちらも中高年の申込者数が伸びている。