「強行した安倍国葬 日本の世論だけを2つに分断」(ハンギョレ新聞)
「安倍国葬の日、日本は2つに割れた」(中央日報)
「4キロの弔問の列、一方で国会前では『国葬反対』デモ」(朝鮮日報)

 といった具合に、である。

 市民に聞けば、いまだに「日本が嫌いというよりも強権的な安倍元首相が嫌い」という言葉が聞かれる韓国。

 筆者からすれば、現地メディアの中で、安倍元首相について「国際秩序の維持に世界のどのリーダーより力を尽くした」などとする好意的な論調が見られたのは意外だったが、それ以上に意外だったのは、国葬が終わり、岸田政権が発足1年(10月4日)を迎えて以降の日本の政局に報道の重点が置かれ、懸念が示されたことだった。

 それは例えば次の通りである。

「反対異見が多い点は岸田政権にとっての悪材料」(SBSテレビ)
「安倍の国葬にG7首脳全員不参加…岸田首相はメンツを失う」(テレビ朝鮮)
「切羽詰まる岸田政権」(ハンギョレ新聞)