「このまま」今の仕事を続けても大丈夫なのか? あるいは「副業」をしたほうがいいのか? それとも「起業」か、「転職」をすべきなのか? このように感じたとしたら、それは皆さんの考えが正しい。なぜなら、今感じているお金に対する不安は、現実のものとして近づいているからです。無収入となる65歳から70歳、もしくは75歳までの空白期間を、自己責任で穴埋めしなければならなくなる未来が、相次ぐ法改正でほぼ確定しました。
そんな人生最大の危機がいずれ訪れますが、解決策が1つだけあります。それはいますぐ、「稼ぎ口」を2つにすること。稼ぎ口を2つにすれば、年収が増えて、節税もでき、お金が貯まるからです。『40代からは「稼ぎ口」を2つにしなさい 年収アップと自由が手に入る働き方』では、余すことなく珠玉のメソッドを公開しています。受講者は6000人に及び、その9割が成功。さぁ、新しい働き方を手に入れましょう!
今回は、儲けている人がやっている3つの「ずらす」方法を紹介します。

お金を増やす人がやっている「ずらす」方法Photo: Adobe Stock

「時間」をずらすと、お金が増える

 全国旅行支援が始まりました(2022年10月)。コロナ禍で最も打撃を受けた観光産業を支援するという目的自体は、とても素晴らしいと思います。

 その一方で、平日休めないサラリーマンの心境は複雑です。休日は予約が取りにくいうえに、旅費が高くなるからです。もらえるクーポン券も、平日のほうが休日よりも2000円多い設定です。「時間をずらす」ことさえできれば、お金が増えるわけです。旅費に限った話ではありません。平日のすいている時間帯は、カラオケやテーマパークなどあらゆるサービスが安くなります。

「売る場所」をずらすと、お金が増える

 時間だけではありません。お金が生まれる場所(キャッシュポイント)をずらすだけで、お金が劇的に増え始めます。それを実践した典型例が、アップル創業者のスティーブ・ジョブズです。

 ジョブズは、小型パソコンに電話の機能をつけ足しました。そして、パソコンではなく、携帯電話として売り出しました。ご存じ、iPhoneです。

 iPhoneの機能の大半はパソコンなので、iPhoneは本当はパソコンです。したがって本来なら、電話できるパソコンとして売り出すのが本筋かもしれません。

 ところがジョブズはそうはせずに、売る場所をパソコン売り場から携帯売り場にずらしました。パソコンではなく電話にして、iPhoneと名付けました。パソコンは気軽に買えませんが、携帯電話なら本体0円プランもあり、気軽に買えます。その結果、顧客層が主婦や学生などビジネスマン以外にも一気に広がりました。

「稼ぐ場所」をずらすと、お金が増える

 企業だけではなく、個人も同様です。芸能人やスポーツ選手の多くは、稼ぐ場所を本業から副業にずらして稼いでいます。著名人の収入源は、CM出演やショップ経営、ブログ、You Tubeなど、副業のウエイトが高いといわれます。本業の収入が不安定でも、キャッシュポイントを副業にずらせば、安定的に稼げるからです。

 このように、個人の場合は、本業よりも、隣接した副業領域にこそ、大きなキャッシュポイントが隠れています。著名人だけではありません。サラリーマンも同じです。

 会社員も公務員も医者も自営業者も、本業以外に2つ目の稼ぎ口を作って稼いでいます。ですから、サラリーマンでも、キャッシュポイントを少しずらせば、誰でも稼げるようになります。

 もちろん、2つ目の稼ぎ口はお小遣い稼ぎレベルから始まるので、メインのキャッシュポイントは当面の間、本業です。300万円以下であれば2つ目の稼ぎ口は副業にはならないので、就業規則にも違反しません(*1)。そして、副収入が増え始めたら、プライベートカンパニーを使って節税しながら、就業規則違反を回避します。

「ずらす」連鎖で夢のライフスタイルが手に入る

 稼ぎ口を本業の周辺領域にずらし続けると、2つ目の稼ぎ口である「稼げるライフワーク」が本業の収入を上回り、いずれ独立できるようになります。私自身もそうやって、50歳で銀行を辞めて独立しました。

 独立すると、サラリーマンと違って、嫌な仕事をしなくてもよくなるので「仕事の自由」が手に入ります。時間の使い方も自由になるので、盆暮れ正月や土日に仕事をして、オフシーズンや平日に休暇をとって旅行することも可能になります。

 つまり、「時間の自由」が手に入るということ。「お金の自由」も、サラリーマン時代よりずっと手に入れやすくなります。こうして、獲得できる自由が増えれば、自分らしいライフスタイルさえも、夢ではなくなります。

 本業に隣接した領域にて2つ目の稼ぎ口となる「稼げるライフワーク」を見つけてみてはいかがでしょうか。そのうえで、キャッシュポイントのウエイトを徐々に「稼げるライフワーク」へとずらしていきましょう。

*1 国税庁が後押し!サラリーマンのための副業講座

**本記事は、『40代からは「稼ぎ口」を2つにしなさい 年収アップと自由が手に入る働き方』著者による書き下ろしです。