先行き不安な時代には慣れ親しんだものに慰めを見いだす。それはマクドナルドの常連客にも、投資家にも当てはまることだ。アナリストは大手ハンバーガーチェーンの事業が比較的好調なことを知っていたが、それでも同社の7-9月期(第3四半期)決算は彼らの予想を上回った。既存店売上高は経済的な逆風にもかかわらず、全世界で前年同期比9.5%増、米国では6.1%増だった。全店売上高は2%増、為替変動の影響を除いたベースでは9%増だった。マクドナルドの売上高の60%以上を国外市場が占めているうえ(米ファストフードチェーンの中でも特に多い)、今年は規模の大きいロシア事業を売却せざるを得なかった。国内市場にも不安の種があった。かつて同社の傘下にあったメキシコ料理チェーン、米チポトレ・メキシカン・グリルの最高経営責任者(CEO)は25日、「所得水準による傾向の差が引き続き広がっており、低所得層の消費者は(来店)頻度を減らしている」と述べた。