米国で40年ぶりの高インフレによる経済的な痛みがあらゆる所得層に広がっていることが、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が実施した最新の調査で明らかになった。8日の中間選挙で、議会の主導権維持を狙う民主党にとっては逆風となりそうだ。インフレの影響を最も感じているのは低所得層だが、今回の調査では今年の早い時期に比べて、より所得の高い世帯にも物価上昇による打撃が広がっていることが示された。世帯年収15万ドル(約2200万円)超~20万ドルの層で、物価上昇が経済的に大きな負担になっていると回答したのは26%で、3月のほぼ2倍に増えた。また6万ドル超~10万ドルの世帯では3月の4分の1から10月後半には39%に拡大し、この質問に関する変動幅としては今年のWSJ調査で最大となった。2021年の米世帯年収の中央値は約7万0800ドルで、この層に含まれる。