レコード会社の社員時代はプロデューサーとして、ミリオンヒットを10回記録した後、絶調期にニュージーランドに移住。その後、12年かけてリモートワーク術を構築してきた四角大輔氏。彼のベストセラー『自由であり続けるために 20代で捨てるべき50のこと』は、次世代のミニマリストのバイブルにもなった。
そんな四角氏と旧知の仲である、ベストセラー・レバレッジシリーズで知られる本田直之氏との対談が実現。四角氏の新しい著書『超ミニマル主義』の話を中心に、これからの時代の生き方、働き方などについて、語り合っていただいた。(構成/伊藤理子 撮影/石郷友仁)

限りある時間を最大化する「超時短術」ベスト1【本田直之×四角大輔】

ナオさんの『レバレッジシリーズ』で人生が変わった

四角大輔(以下、四角) 『超ミニマル主義』をご覧いただいたとのこと、ありがとうございます。

本田直之(以下、本田) 2003年にトム・ピーターズの本『Re-imagine!』を読んだときの感じに似てるなと思った。原書で読んだんだけれど、ビジネス書なんだけどクリエイティブな、めっちゃかっこいい本だった。この本を読んで、俺は、ビジネス書を作るときはカッコいいものを作ろうと思ったんだけど、『超ミニマル主義』も本当にかっこいい。載っている写真のセンス、いいね。ビジネス書っぽくないものばかりで。

四角 クリエイティブな「仕事の教科書」みたいな本にしたかったんです。編集担当者さんにそれを伝えると、いっぱい写真やイラストを取り入れましょうと提案いただいて、このような形になりました。

本田 実際に使っている商品とか、アプリなどもたくさん紹介されているよね。俺もいろいろ使わせてもらおうかな。

四角 なるべくサステナブルな商品、エシカルな商品を探しました。

本田 こういうガジェットやデジタルツールって、あまりに多すぎて、どれを選んでいいかわからなくなるという側面があるよね。

四角 僕らがiPhoneを使い始めた頃は、よく情報をシェアし合っていましたけれど、今は追いつかないですよね(笑)。いっとき、アプリマニアみたいになっちゃって、面白そうなものをどんどんダウンロードしていたんですけれど、最近は最小限のアプリだけ使うようになりました。その中から、さらに厳選したものだけを本で紹介してる感じです。

本田 そういうの、ありがたいな。

四角 この本の一番のテーマは「時短術」なんですよ。いかに労働時間をミニマル化していくかにかなりのページを割いているんですけれど、これ、完全にナオさんの本『レバレッジ時間術』の影響を受けているんです。会社員時代に読んですごく影響を受けて、片っ端から実践したことで、僕は助けられました。

 以前ナオさんがニュージーランドに来てくれたときに、ビーチ沿いの山を一緒に歩きながら、「実は『仕事を軽量化する』みたいな本を書こうと思っていて」みたいな話をしたら、「いいじゃん。俺のところにも似たような本の話が来ているけれど、もう断ってるんだよね。だから大輔がやって」と言ってくれて。そのとき、僕は勝手に、ナオさんからバトンを受け取ったと思ったんです。そこから結局何年もかかってしまったんですけれど、ようやく完成しました。

限りある時間を最大化する「超時短術」ベスト1【本田直之×四角大輔】本田直之(ほんだ・なおゆき)
レバレッジコンサルティング株式会社代表取締役
ハワイ、東京に拠点を構え、日米のベンチャー企業への投資育成事業を行いながら、年の5ヶ月をハワイ、3ヶ月を東京、2ヶ月を日本の地域、2ヶ月をヨーロッパを中心にオセアニア・アジア等の国々へ食およびサウナを巡る旅し、仕事と遊びの垣根のないライフスタイルを送る。食やサウナのイベントのプロデュースも行う。コロナ禍では各地方にある酒蔵のPR支援などにも取り組む。著書に、レバレッジシリーズをはじめ、『LESS IS MORE 自由に生きるために、幸せについて考えてみた。』(ダイヤモンド社)、『トパーソナル・トランスフォーメーション コロナでライフスタイルと働き方を変革する』(KADOKAWA)等がありオンラインサロン「Honda Lab.」主宰。