海外旅行ガイドブックの決定版『地球の歩き方』から、今回紹介する記事は「究極の御神木めぐり」です。地球の歩き方旅の図鑑シリーズ『日本の凄い神木』の発刊記念で、本書掲載の「神木女子座談会」にご登場いただいたお三方と、著者・本田不二雄がアテンドする「究極の神木日帰り旅」を催行しました。(文・写真/本田 不二雄)
とぐろを巻く御神木ビャクシンに驚く
今回の目的地は神奈川県の南西端、湯河原。都心からも訪れやすい立地です。
●9:00 東京・渋谷駅出発
ちなみに、今回の出席者3名は『日本の凄い神木』での座談会に参加された以下の方々です。
◎まり/アーユルヴェーダと江戸文化に傾倒する『48手ヨガ』筆者(鈴木まり)
◎きりん/土地詠みと地霊鎮めを業とするプロまじない師(占呪術師・麒麟)
◎みきえ/御神木に啓示を受けた、国産材を愛する一級建築士(柿本美樹枝)
なかなか異能のメンバーですが、彼女らが神木を前にどんな反応を見せるかが本記事のポイントです。
●10:45 湯河原・城願寺着
JR湯河原駅から徒歩約10分、湯河原の海を見下ろす高台に建つ名刹・城願寺。急な参道の石段を上ると、山門の手前左右に一対のイチョウの巨木がズドン。その奥に、こんもりとした樹冠が出現します。
「おお!」(一同)石段を上りつめた、寺域の入口で参詣者を迎える「城願寺のビャクシン」(『日本の凄い神木』未掲載)です。
大きさはもとより、大蛇がとぐろを巻くような、ねじねじ螺旋の樹相に目を奪われます。何というエネルギーでしょう。
「うーん、懐深い、男性的な気が流れていますね」(きりん)
「気持ちがアガる!何か覚悟を感じる御神木ですねぇ」(みきえ)
そんななか、呆然と幹を見上げているまり氏に、きりん氏が「そこ、そこがいちばん良い気をいただける場所!」とスルドク指摘。占呪術師いわく、「国指定天然記念物」の案内ポールの立つ木の北側がベストポジションで、逆に西側に立つと「自分の気が持っていかれる」とのこと。筆者としては、持っていかれるほどの神木パワーに自分を委ねたくもなるのですが(笑)、特別な木は、拝する場所(角度)によって表情を変え、印象も変わります。加えて、取り巻く気の流れも変わるということでしょうか。ともあれ、ずっと見ていても飽きない不思議な巨樹です。