管理職は、新しく入ってきた人には一日でも早く活躍してほしいと願うだろう。だが、新人が成長するか否かは、本人の能力よりも、実は「1人目の上司」の能力によるところが大きいのだ。1人目の上司にはどんなスキルが必要なのか、解説していこう。(キャスター取締役 石倉秀明)
ダメな上司ほど部下を成長させたがる
新年を迎え、自分の部署やチームに新しい人が入ってきた読者も少なくないのではないだろうか。転職者もいれば異動者もいるだろう。もし読者が管理職だとすれば、新しく入ってきた人には一日でも早く活躍してほしいと思っているだろうし、管理職ではないとしても早く慣れてほしいと思っていることだろう。
私は営業部署の管理職経験が長いので、新卒や転職者を年間100人単位で受け入れてきた。また、現在経営している会社はアウトソーシング(業務請負)事業をしていることもあり、毎月のように新しい人が入社してくる。新しい人を受け入れる経験をかなり積んできたわけだが、受け入れる上司や同僚として絶対に大事なことが一つある。
それは「成長させよう」と思わないことだ。
では、何を目標にすべきなのか。