ダメ管理職は「人手不足・人材育成」を課題に挙げる理由写真はイメージです Photo:PIXTA

経営者にプロジェクトや部署の業務進捗報告をする際、「人材育成」や「人手不足」を課題に挙げると「ダメ管理職」の烙印(らくいん)を押されてしまう可能性がある。それはなぜか。(キャスター取締役 石倉秀明)

「人材育成」「人手不足」を
課題に挙げる管理職がダメな理由

 上司、つまり管理職になると一気に責任を求められることを実感している人は多いのではないだろうか。自分自身はもちろん、自分が担当しているチームや部署、プロジェクトの成果を求められる。仕事の進捗や成果について、自分の上司に報告する場面はさらに増えるはずだ。

 そして時には現状の課題を報告し、改善案を出すことが求められる。会議の場でプロジェクトや部署の成果や課題を報告し、改善案を話すことにプレッシャーを感じる人も多いだろう。

 会議での報告は管理職の大切な業務の一つである。特に経営陣に近くなればなるほど、管掌している現場の細かいところまで目が行き届かないため、管理職からの報告を元に経営判断を行う。だからこそ、どんな報告がされるかは非常に重要なのだ。

 当然、経営者は報告内容によって、仕事ができる管理職なのか、はたまた仕事ができない管理職なのかも判断する。日々、仕事を頑張っている管理職からすれば、会議での報告によって「あいつはできないやつだ」などと思われたらたまったものではないだろう。

 筆者自身も、起業する前の会社では管理職を経験した。だが、今経営者になってみて、部下から多くの報告を受ける立場からすると、心配になってしまう管理職の報告がある。今回は経営陣が心配になる、もっと言えば経営陣に「使えない管理職」だと思われてしまう報告について書いていく。