知っておくべきであるにもかかわらず、知らないことが多い2つの数字を紹介しよう。自分が今後生きるであろう年数と、それをはるかに超えて生きる確率だ。幸いなことに、多くの米国人が本人の予想をはるかに超えて長生きしている。しかし残念ながら、長生きした結果、ソーシャルセキュリティー(公的年金)の受給開始が早すぎた、年金保険や長期介護保険に入る機会を逃した、退職後の期間が予想以上に長くて貯蓄が足りなくなったかもしれないと気付いても、往々にして時すでに遅しで、金銭面で後悔することが少なくない。人口統計学者やアクチュアリー(保険数理士)は平均余命と寿命を次のように区別している。余命は人がある年齢から生きるであろう平均年数を示しているのに対し、寿命は全て順調だった場合に人がどのくらい生きる可能性があるかを示すもので、一般的には85歳、90歳、100歳など一定の年齢を超えて生きる確率として表される。