エコノミストらは年初から、米連邦準備制度理事会(FRB)の積極的な利上げが、好調な米経済のハードランディング(強行着陸)とソフトランディング(軟着陸)のどちらをもたらすのかについて議論を重ねている。インフレを抑え込む手段が「痛みを伴う景気後退(リセッション)」と「経済成長の緩やかな減速」のどちらになるかという話だ。1月の雇用情勢と個人消費が予想外に強く、自動車・住宅需要も減少後に落ち着きを取り戻しつつある兆しが見られたことで、ほんの数週間前まではあり得ないと思われていた第3のシナリオに言及するエコノミストが出てきた。「経済成長の加速」だ。調査会社ルネサンス・マクロのエコノミスト、ニール・ダッタ氏は「今は『ノーランディング』シナリオに現実味がある」と述べた。FRB高官の多くは米経済が今年減速するとの見方を崩していないと言うが、「経済が再加速しているのは明らかなのに、それを認めたくない気持ちが大きい」ように見えると同氏は語る。
米経済、成長加速で「ノーランディング」も
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