昨今、人材育成における研修は、「内製化」が進みつつある。研修会社がつくった研修を実施するのではなく、それぞれの企業・団体が、自社の持つ課題や施策に合わせて、オリジナルの研修をつくるというものだ。しかし、多くの人事(研修)担当者にとって、研修を企画し、開発することはハードルが高く、どこからどう始めればよいか分からないという声が多い。そんな悩みを解決する講座『研修開発ラボ』(立教大学経営学部・中原淳教授監修)――その、およそ5カ月にわたる模様を「HRオンライン」がレポートする。(フリーライター 狩野南、ダイヤモンド社 人材開発編集部)
人事・教育・研修担当者の“研修開発”を支援
人材育成のための研修が多様化している。OJTトレーナー研修や新入社員研修といった一般的なものだけではなく、自社独自の研修を内製するケースも増えているようだ。しかし、研修の企画を一からつくり、実施し、成果を上げることは、そう簡単なことではないだろう。「研修のプログラムをどうやって作成したらいいか分からない」「(外部の)研修会社でつくってもらったマニュアルをそのまま何年も使っている」といった担当者の声も聞こえてくる。
そうしたなか、『研修開発ラボ』は、企業・団体の人事・教育・研修担当者の“研修開発”を支援するために実施され、書籍『研修開発入門』(中原淳著/ダイヤモンド社)をベースに、経営に資するための研修の開発と実践を目的とした“ラボラトリー”」と謳われている。監修を務める中原淳教授(立教大学経営学部)は、 “ラボラトリー”を「何かを生み出したいと願う人が、いったん社会から『隔絶』した場所に自らをおき、新たな物事を創造したり、探求する場所」と解説し* ――『研修開発ラボ』は、参加者たちが、自社を離れた学びの場で、自社独自の研修をプランニングできるようになっている。講師は、人材育成研修のプロフェッショナルである、関根雅泰さん・島村公俊さん・鈴木英智佳さんの3名。研修のつくり方と、その実施方法を教えてくれる講座だ。
「研修開発ラボ」は、書籍『研修開発入門』(中原淳 著/ダイヤモンド社)をベースに、企業内における「研修の企画・設計・実施」について理論的かつ実践的に学び、 組織・現場の真なる問題を解決し、経営に資するための研修を開発・実践することを目的とした学びの場 “ラボラトリー” 。
人材開発研究の第一人者である立教大学経営学部・中原淳教授の監修のもと、 研修講師・研修コンサルタントとして活躍する3名の講師陣 (関根雅泰氏、鈴木英智佳氏、島村公俊氏)が参加者の学びと実践をサポートしている。 これまでに300名を超える人事・教育・研修担当者が参加し、コロナ禍でも、全5回のオンライン講座として開催している。